臍を噛む(ほぞをかむ)

故事成語

臍(ほぞ)を噛(か)む
意味: 取り返しのつかないことを後悔する

 楚(そ)の文(ぶん)王(おう)が申(しん)を攻める途中、鄧(とう)の国を通った。鄧(とう)侯(こう)(鄧(とう)の君主)は、「楚(そ)王(おう)はわが甥(おい)だ」と言って引き留め、手厚くもてなした。鄧(とう)侯(こう)の臣下の騅(すい)甥(せい)・聃(たん)甥(せい)・養(よう)甥(せい)の三人が、楚(そ)王(おう)を殺すように進言したが、鄧(とう)侯(こう)は許さなかった。三人は言った。「鄧(とう)を滅ぼすのはまさにこの人物です。今のうちに図らなければ、あなた様は後になって臍(へそ)をかむ(どうしようもない)ことになります。今こそ図るべき時です。」鄧(とう)侯(こう)が言った。「そんなことをすれば、人々は私の施しすら食べなくなるだろう。」それに対して三人が言った。「もし我々三人の言うことを聞かなければ、国が滅びます。国が滅びてしまえば、あなた様はどうやって施しを与えるというのですか。」しかし鄧(とう)侯(こう)は聞き入れなかった。
 翌年、楚(そ)が鄧(とう)を攻めた。十六年後、楚(そ)が再び鄧(とう)を攻め、鄧(とう)は滅亡した。

『春秋左氏伝 莊公六年』

※「臍(ほぞ)」は「へそ」のこと。

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