竹馬の友(ちくばのとも)

晋書

竹(ちく)馬(ば)の友(とも) 
意味:幼いころからの友人

 殷(いん)浩(こう)は若いころから後に将軍となる桓(かん)温(おん)と並び称される人物で、互いに心の中では競い合っていた。あるとき桓(かん)温(おん)が殷(いん)浩(こう)に尋ねた。「君は私と比べてどう思うか。」殷(いん)浩(こう)は答えた。「私はあなたと長く付き合ってきましたが、もし選べるなら私は私のほうがよいと思います。」桓(かん)温(おん)は自分を雄々しく豪胆な人物だと自負しており、いつも殷(いん)浩(こう)を軽んじていたが、殷(いん)浩(こう)はそれを少しも恐れなかった。
 その後、桓(かん)温(おん)は人にこう語った。「若いころ、私は殷(いん)浩(こう)と一緒に竹馬で遊んだが、私は途中で放り出し、殷(いん)浩(こう)はそれを拾って乗り続けた。だから、あいつが私の下になるのは当然のことだ。」また桓(かん)温(おん)は側近の郗(ち)超(ちょう)にこうも言った。「殷(いん)浩(こう)には徳もあり、言葉にも重みがある。もし彼が高官になっていたら、百官の模範となるほどの人物だ。ただ朝廷が彼の才能をうまく用いなかっただけだ。」

『晋書 殷(いん)浩(こう)伝』

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