推敲(すいこう)

唐詩紀事

(すい)(こう) 
意味: 文章をよくするために吟味する

 ()(とう)()(きょ)(役人になるための試験)を受けるため、都へ向かっていた。道中、驢馬(ろば)に乗りながら詩を作っていると、「(そう)()す (げっ)()(もん)」という詩句を思いついた。しかし「()す」を「(たた)く」に変えようかと迷い、手を動かして「()す」と「(たた)く」の動作を試してみたが、決めかねていた。そのとき、うっかり(たい)(いん)(都の行政長官)の(かん)()にぶつかってしまった。事情をすべて話すと、(かん)()は「『(たた)く』の字の方が良い」と言った。それから二人は並んで馬を走らせながら、詩について長く語り合った。

『唐詩紀事』

コメント

タイトルとURLをコピーしました