千里の道も一歩から(せんりのみちもいっぽから)

老子

(せん)()(みち)(いっ)()から
意味: 大事業も手近なところから行うことが肝要

安定しているうちは保ちやすく、(きざ)しが現れる前は計画しやすい。
(もろ)ければ崩れやすく、微細であれば散りやすい。
まだ存在しないうちに手を打ち、乱れる前に治める。

両腕で抱えるほどの大木も、細い芽から生まれる。
九層の高台も、一握りの土から築かれる。
千里の旅も、一歩から始まる。

無理に行えば失敗し、執着すれば失う。
聖人は、無理に行わないから失敗せず、執着しないから失わない。

人々の営みは、たいてい完成間近で失敗する。
終わりを始まりのように慎重にすれば、失敗はない。

聖人は、欲さないことを欲し、得がたい財を尊ばない。
学ばないことを学び、むしろ人々の過ちから反省する。

万物の自然なあり方を助けるだけで、自ら何かをしようとはしない。

『老子』

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